給湯器の仕組み

給湯器の仕組み

お湯は現場で作られている!

給湯器の存在をご存知でしょうか。家の隠れた名プレイヤー「給湯器」、その役割は家のすべてのお湯を沸かすなくてはならない存在なのです。

お湯は蛇口をひねると勝手に出てきますが、水道会社やガス会社が沸かしているわけではありません。各ご家庭に設置されている給湯器がその場で沸かしているのですね。

給湯器はどこにあるの?見たことがないよ

給湯器を見たことがない方は、例えば一戸建ての場合は家の周りをぐるっと探してみてください。長方形の機会が壁にくっついていませんか?または地面に置かれていることもあります。それが給湯器です。

マンションは取り付け場所に制約があるので、主に共有廊下のパイプシャフト・パイプスペースの中に納まるように設置されています。ドアがついていて、中にガスメーターや給水管などのパイプがたくさん張り巡らされている場所ですね。合鍵なんかをここに隠すとすぐ見つかってしまいますよ!またはベランダについているケースもあります。

そんなひっそりとお湯を沸かしている給湯器の仕組みについて、簡単にご説明しましょう。

給湯器はどのようにお湯を沸かしているの?

給湯器は種類が多いです。まずお湯をどのように沸かすかによって変わります。

お湯の沸かし方は、蛇口をひねった時にお湯を沸かし始める「瞬間式」と、あらかじめお湯を沸かしてタンクにためておく「貯湯式」があります。これらのどちらも行うハイブリット式もありますがこちらは今回割愛します。

バーナーによってお湯を沸かしています

瞬間式の給湯器の中に配管を取って水が流れてくると、ガスバーナーにより水が温められていきます。ガスバーナーの温度は約1500℃、これにより瞬間的にお湯が作られています。
貯湯式の場合はあらかじめ高温90℃ぐらいのお湯が作られてタンクの中にたまっています。

温度は瞬時に制御され、完全自動で作られます

ただこのまま沸かし続けるとアッツイお湯が出てきてしまい火傷しかねません。そこで給湯器を操作するリモコンが、お風呂場なり台所なりについていますね。快適な温度、私なら40度ぐらいにいつも設定しています。その温度に合わせて、水量を調節しガスを調節し温度を測り自動でお湯が作られて蛇口から出てきます。この動作はなんと1秒ほどで制御されるので、昔ながらの薪をくべたり温度をみながら沸かす手間を考えたら感動してしまいますね。

お湯を作ると燃焼ガスが発生

お湯を作るときにはガス以外にもそのほかに石油を使ったり電気を使ったりもします。バーナーで配管の中を通るお湯を温めた時に発生するのが燃焼ガス・排気熱です。この温度は約200℃ほどあり、給湯器の窓みたいな排気口からファンを使って外へ送り出されます。屋内に取り付けられている給湯器の場合は、排気ダクトを通って屋外に排気されます。
電気給湯器の場合はヒーターで温めているため、燃焼ガスが出ず給排気設備がいりません。ハイブリットの場合は割愛。

この排気熱約200℃、とってももったいないと思いませんか?高温の燃焼ガスが外に出ることで大気熱も上昇、環境にも良いとは言えません。

そこで登場するのが、エコジョーズ・エコフィールといった省エネ給湯器なのです。

燃焼ガスの熱も再利用するエコジョーズ・エコフィール

エコジョーズはガスを使う給湯器で、エコフィールは石油を使う給湯器、といった違いです。

バーナーにより一次熱交換器で配管を温めた時に出る約200℃の熱をファンによって上層へ送り込みます。そこには最初に入ってくる水の配管(二次熱交換器)があり、そこで排気熱を利用してあらかじめ温めておくことで効率よくお湯が沸かせるということです。少ないガスで済むため、10年使う給湯器ではかなりお得になります。また排気されるころには約50℃まで排気熱が下がっているので環境にも優しいですね。

エコジョーズやエコフィールではない給湯器は、本体価格が安いです。ですが10年使うと、そのガス代の差額などがエコジョーズやエコフィールとの本体差額を解消し、最終的にはエコジョーズ・エコフィールがお得になりますので、初期費用を抑えたりなら従来型を選んでもいいと思います。

以上、給湯器の仕組みでした!